ふわさーーーん!!
試合の時ってどんなこと考えてますか?
って頭の中で思ってやってました。笑
もっと戦略的な話が欲しかったです。笑
Dynasty プレイヤーの佐々木選手です!
どんなお話が聞けるでょうか〜
こんにちは!Dynasty Premier Playerの佐々木淳二です。
この度Dynastyさんのブログで連載をさせていただくことになりました。
コンパウンドの事を中心に自分のことや道具のこと、
テクニックのことなど、わかりやすくお伝えしていきたい思います。
今後ともよろしくお願いいたします!
さて、先日東京・夢の島で行われた
第52回世界選手権コンパウンド最終選考会に参加してきました。
アーチェリーを始めてから約8年
自分の中では集大成として臨んだ試合でしたが、
爆風の過酷な環境下で規定点を超えることができず、結果も3位。
はっきり言ってダメダメでした。死ぬほど凹みました。
しかしながら、
改めてアーチェリー人生最大の難関とも言える試合を経て、得た経験もあります。
せっかくの機会なので、敗因分析をしながら
「強風の試合でどうやって戦うか?」を考察してみようと思います。
風の中で試合をするときの大原則と考え方
コンパウンドアーチャーは特に風の試合を嫌う傾向が強いと思います。
・スコープレンズで的を拡大している
・引き切った時にホールディングウエイトが軽くなる
こういった弓の特性から、弱い風でも体感的に弓が大きく揺れているように感じてしまいます。
普段から記録会に出ていても、そよ風でも気にしてしまう人が多いですね。
ちなみに私も風の試合は嫌です。
だって辛いもんね。点数出ないし。
とはいえ、風が吹いていても試合は行われるので、
まずは風の中で当てるための大原則をお伝えします。
「吹いてる時は射つな」これに尽きます。 強風に煽られながら射ってもまず当たりません。
時間を上手に使って風の様子を見ながら、必要のないところで無理に射たない。
風の隙間を見つけてここぞというときに射つ。
「射つ必要のないミスショットを減らしながら、確実に当てれそうなところで稼ぐ」
これが風の試合で点数を出すための考え方だと思います。
3分をどうやって配分するか
ルール改正によって1エンドの行射時間が3分になったため
4分の時代を知っている方は苦しさを感じるかもしれません。
焦ってしまいがちですが、与えられた時間をフルに使って冷静に対処していきましょう!
私の時間配分を解説していきたいと思います。
まず、できる限り急いで、なおかつ丁寧に
1本を射てる時間を把握することが大事です!
練習の時に、クイーバーから矢を取り出すところから計測してみてください。
私の場合は1本を射つのに必要な時間は12秒程度。そこにバッファを持たせて15秒とします。
つまり、タイマーが残り15秒で1本残しの状態までがセーフになります。
2分45秒(165秒)で5本射てばいいので、一本あたり33秒の持ち時間があります。
余裕を持って一本当たり20秒で行射したとしても、残り13秒は風待ちに使える計算になります。
シンプルな計算ですが、
これを分かっているだけでタイマーが少なくなっても焦ることが少なくなりますし
焦って動作が乱れることを防げます。
(風が吹いていなくても一定間隔のリズムで射つことは非常に大事なので
普段から意識すると良いかもしれません)
実際の時間配分
・180秒〜150秒
タイマーが回った瞬間にシューティングに入れる場合
なるべく余裕を残すためにこの時間内に2本を処理、もしくは2本目をセットしている状態を目指します。
・120秒
この時点で3本目を処理できていればベスト。100秒までは焦らず3本を射ちます。
・90秒
ここで半分の時間が経過。
早ければ4本目を射ち終わっているが、風待ちをしてこの時点で残り3本でも問題なし。
4本以上残っている場合は時間を気にしながら射ちます。
・60〜50秒
順調に打てればこの時点で残り一本。
リズムを崩したくないのでわざと待ったりせずにそのままのペースで最終射に入ります。
3本残っている場合は後がなくなってくるのでペースを上げていきます。
・40〜30秒
2本残しであれば問題なく打ち切れます。
この時点で3本残しだと厳しいです。時間外発射だけは避けたいので、MらなきゃOKの気持ちで行きます。
・10秒〜
気合い。
こんな感じで、各時間で残っている本数を気にしながら行射しています。
ただ、風が強ければ強いほど時間の配分がシビアになりこの通りには行かなくなりますのであくまで目安です。
ちなみに、無風の試合ではタイマーはほとんど見ていません。
自分の場合は5本目を射つ前に見て、毎射同じ時間になっているか確認することはあります。
勇気を出して待つ
さて、自分がどれくらいの時間を使えるかがわかったところで、先程の原則を思い出してみましょう。
「吹いてる時は射つな」
これで当てるのは厳しい…という風が吹いている時は
無理矢理射つことはせずに、迷わず風待ちをしましょう。
先程の計算では1射あたりの風待ち時間は最大13秒。
6本全てで風待ちをするケースは少ないので、それ以上使える時が多いです。
なので 絶対に焦ってはいけません!
自分の経験上ですが、おおよそ5秒、最大でも10秒待てば風が弱くなる瞬間が必ずあります。
風が弱まってきたら焦らずに丁寧に射ちましょう。
ただし、完全に無風になるのを待っていると残り時間がなくなってしまうので、
「この程度の風の強さなら射つ」「エイミングが5点まで流されるレベルなら待つ」
などの基準を自分の中で決めておきましょう。
風が収まるのを待っている時ってとても焦ると思うのですが、こんなふうに考えると案外余裕があるように思えてきませんか?
引き戻しをためらわない
エイミング中に風に煽られた場合、「引き戻すか否か」を迷う場合がとても多いと思います。
これの答えは、
「迷わず引き戻す」です。
一度引いてしまうと戻すのって億劫ですよね。疲れますし。
では、引き戻さずに射った場合のリスクについて考えてみましょう!
引き戻しを迷うケースでは、多くの場合でエイミング時間が長くなり、残り時間も消費している状態です。
エイミングが長くなると、無風でもトルクが発生するので外す確率が高くなります。
強風の場合は全身に力が入っているため、風の振れ+トルクが倍増して黄色に当てることは困難ですし
Mを射つ確率が高くなります。
対して引き戻した場合のリスクは
1本分余計に引くので体力を少し消耗する事と5〜10秒の時間を消費する事です。
どちらを取るかは明らかですね。 (極限時を除く)
とはいえ、試合中に焦ってしまうとこの判断ができず無理矢理射ってしまうことがよくあります。
一度冷静になって自分の時間配分を把握すれば、引き戻しの選択ができるので迷わず戻しましょう。
たとえその後のシューティングが7点だったとしてもMよりは全然マシです。
ちなみに、後ろにコーチがついている場合
引き戻すと「ナイスバック!」と声をかけてくれます。
引き戻しはナイスな判断なのです。
音に騙されない
風が強い環境で試合をするとき、風向きはもちろんですが「風の音」に注意してみましょう。
「ゴォーーーー」という音が聞こえてくるとビビってしまいがちですが、
遠くの木が煽られる音が聞こえてから、自分の位置に吹き下ろしてくるまでにタイムラグがあることが多いです。
また、音だけで風が来ない場合や、音はすごいけど上空だけ吹いている場合もあります。
風の音は心の焦りを生む大きな原因なので、冷静になって状況を判断しましょう!
強風の試合に臨むための基本的な考え方を書いてみました。
まずは自分の行射時間を把握して、ペースを計算すること。
吹いてる時は射たない。 迷わず引き戻す。
1本あたりを何秒で打てるかを分かっているだけで、
焦りがなくなり必要のないミスを生むことが少なくなります。
次回は、実際に選考会で感じたことを、
フィジカル・メンタル・テクニックに分けて解説していきたいと思います。
冷静な判断、、大切ですね〜!!
クールな男目指そうかな!!
ではみなさん、また次回お会いしましょう!
それでは次回もお楽しみに!
集中力を高めるために!!おすすめバケハ!
Yurika