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DynastyOfficialBLOG 「試合前に用意しておきたい小道具 」菊地香緒里

       
アーチェリー記事

こんにちは。
菊地香緖里です。

皆さんは、試合に出場する際には道具を整備したり色々な身の回りの用意をして試合に臨まれている事かと思います。

今回は、何かトラブルがあってもすぐ対応出来るよう、これを用意しておいて損は無い!と思う小道具をご紹介したいと思います。

私が試合の際に持っていて良かったなと思った道具は、

①予備ノック、ノック回し
②六角レンチセット
③弦ワックス

です。
どれも弓具の状態を最適に保つために必要な道具なので、まだ持ってない方はぜひ検討してみてください!

①予備のノックとノック回し

試合や練習では、いつノックが壊れるか分かりません。
もし突然壊れてしまっても、すぐに交換出来るように予備のノックを用意しておくと安心です。

ノックは、矢が少し当たっただけでも削れたり、ヒビが入ってしまうことがあります。

ひとつの的を複数人で行射する場合は、多くの矢が集まることでシャフトやノックが傷ついてしまう可能性も高くなります。
特に、ノックの凹み部分に少しでも当たったり削れがある場合は矢飛びに大きく影響する可能性が高いです。
ノックの先の部分もよく当たりやすい部分です。


(写真・赤丸の部分)

行射前はもちろん、休憩の時間や矢取りから戻る間などにも壊れていないか確認をしましょう。

そして、もしシャフトは無事でノックだけが壊れていたという場合は時間を見つけて交換しておきましょう。

試合中に予備のノックがなくなり、「射てる矢があと〇本だけだ!」とヒヤッとした経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
万が一、壊れていた場合にはすぐ交換が出来るように予備のノックを複数個用意しておきましょう。

予備ノックと併せて、ノックを取り付ける際にはノック回しもあると便利です。

メーカーごとに色々な形のノック回しがあるので、自分の使っているノックのメーカーと合う物を一つ持っておくと良いです。

ノックの向きを合わせる時に、手で回そうとすると指が痛かったり、ノックの一部に片寄った力が掛かってしまう事がありますが、ノック回しを使うことで簡単に正しい位置に動かすことが可能です。

予備のノック、そしてノック回しをセットにしてクイーバーに潜めておけば、矢に何かあっても直ぐに対応をする事ができます。

②六角レンチセット

アーチェリーの弓具やタブなどのパーツには六角ネジが使われている部分が多くあります。

試合中にたまに見られるのが、

・タブのネジが緩んでしまった
・ペンチが必要になった

など、工具が突然必要となる場面です。

特にタブは細かいパーツやネジも多く、タブが壊れてしまうと試合が継続出来なくなってしまいます

ごく稀に射場や試合会場でタブのネジらしきパーツが落ちているのを見つけることもありますが、パーツが小さいので一度落ちて見失ってしまうと探すのも大変です!

事前に緩みや壊れがないか確認をしておくことはもちろんなのですが、気付かないうちに緩んでしまったり、突然工具が必要となってしまう場合に備えて、六角レンチセットがあると便利です。

レンチセットにも色々な種類がありますが、インチサイズのものとミリサイズのものが両方セットになった物をひとつ持っていると、ほぼほぼ一通りの弓具には対応が出来るかと思います。

また、レンチに加えてペンチやハサミが内蔵されているタイプの物もあるので、必要に応じたパーツの組み合わせの物を用意しておけば突然のネジの緩みや道具のメンテナンスにも役立ちます

飛行機などの移動の際には危険物として手荷物での持ち込みが出来ない場合もあるので、注意が必要です!
(ケースにしまっておきましょう。)

弓具ケースにひとつ入っていれば、何かと便利に使うことができますよ!

③弦ワックス

弦ワックスは普段から使っている方とそうでない方もいらっしゃるかと思います。
弦ワックスは、弦に油膜を張るための道具です。
私は、雨の日の試合に出場する際には弦ワックスを使ってできるだけ弦糸に水分が染み込まないように用意をしていました。

雨に濡れて弦が水分を含むと重くなり、水分量によっては弦の返りが遅くなるため、矢飛びに影響が出る事があります。
できるだけ晴れの時と近い状態(弦が濡れていない状態)を保つため、弦糸が水分を含まないように雨が降る前に弦ワックスを使用していました。

弦が濡れてしまってから塗るのでは遅いので、事前に天気予報を確認して試合前や間の休憩時間で用意をし、雨が降る前にササッと塗って伸ばしておきます。
そうすると、ワックスの油分が水を弾き、雨が降ってもしばらくの間は通常と同じ弦の返りを保つことができます

普段は登場回数が少ない道具ですが、ひとつ持っていれば長く使用できますよ。

以上、試合前にあると便利な3つの道具をご紹介させていただきました。

事前の準備や弓具の状態確認はこまめに行った上で、何かあった時にもすぐ対応ができるように整備関係の小道具も用意しておけば安心して試合に挑めます。

持っていない方は是非揃えてみてくださいね!

\根強いファンが多い!Dynastyストリング!/

この記事を書いた人


菊地香緒里

プロフィール画像提供:株式会社レオ・プランニング

旧姓:川中。2012ロンドンオリンピック銅メダリスト。70mラウンド元日本記録保持者。
鳥取県出身。近畿大学卒。米子南高校入学とともにアーチェリーを始める。高校生のころ、インターハイ団体と国体で優勝。近畿大学進学後、ロンドンオリンピックで日本女子史上初のメダル獲得を果たす。
卒業後は株式会社ミキハウスに所属し、世界室内で団体優勝、リオデジャネイロオリンピック出場、アジア選手権団体3位、全日本選手権優勝等。退社後はジュニア選手の指導や運営スタッフとして等、競技の普及や発展に尽力している。