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DynastyOfficialBLOG 「練習ノートの使い方」菊地香緒里

       
アーチェリー記事

こんにちは!菊地香緖里です。

皆さんは、練習をする時に「ノート」を使っていますか?
スコアノートの他に、方眼用紙タイプ、メモ帳など様々な物があるかと思います。
今回は、「練習ノートの活用法」についてお話したいと思います。

ノートは育てれば自分を助けてくれる

私がアーチェリーを始めた当初、部活に入ってすぐに「メモ帳とペン」を用意するように教わりました。
日々の練習で教わったことや気づいたことをメモ出来るように、常にポケットやクィーバーに入れて練習をしていました

私はアーチェリーを始めた頃から引退するまで、練習の度にノートに練習内容やスコアを記録していました。現在も大切に保管しています。

この練習ノートですが、上手く利用すれば、困った時の回復のきっかけが見つかったり、自身の成長の手助けをしてくれる”良いサポーター”となってくれます。

ノートの書き方

私は、練習の時には方眼用紙タイプのノートを常に持ち歩き、記録をするようにしていました。

毎日書く内容としては、

  1. 日付
  2. 天気
  3. 練習本数
  4. サイト
  5. その日の練習目標

必要に応じて書く内容としては、

  1. 点取りのスコア
  2. 教わったこと
  3. 気がついたこと

以上の内容を記録していました。

記録して、分析して、見返す

以上の内容を書きながら、

  1. 記録する
  2. 分析する
  3. 見返す

という活用方法を実践していました。

①記録する

射ち方を教わって取り組んでいる中で教わることや直す事が増えてくると、以前どのように取り組んでいたのか分からなくなる事もありませんか?

そんな時に、教わったことをすぐノートにメモをしておくと、頭を整理しながら整えていくことが出来るので、とても役に立ちます。

一度に多くのことを教わり、同時に進めるのは難しく、時間が経つと忘れてしまうこともあるかと思います。
射型を直すにあたっての計画立てや備忘録としてノートを活用すれば、よりスムーズに練習が出来るようになりますよ!

②分析する

毎日記録を続けていると、色々な傾向が見えてきます。

私の場合は、下記のような傾向が見えてきました。

天気とスコアを比較

カンカン照りに晴れた日よりも曇りの日の方が調子が良い場合が多い

日付と気がついたことの比較

射型を治すまでにどの部位ならどの位の期間が掛かるのかなどの予測が出来るように

このように、ノートに記録をしていた事でしか分からなかった事もあり、メリットが多く得られた気がします。

ノートにはよかったことだけ書かない

また、必要に応じて教わったことや気付いたことを書く際には、調子の良い時だけでなく、上手くいかなかった時の感覚も具体的に記録する事が大切です。

上手くいかない時、点数が出ない時は何かそのようになるきっかけや思考があるはずです。

私は自分の感覚を具体的に言葉に起こす事で、考えを整理していました。

調子が上手く上がらない事が続いた時にはノートの記録を見返して、調子の良い時の感覚を再度試してみる事で解決の糸口が見つかる事も多くあります。

点数以外にもう一つ

射型以外にも、私がスコアを書く時に記録を付けていたのが、「外した方向」です。

ミスが出る時に外れた矢の方向を1本ごとに記録する事で、自分がミスをしやすい方向やエンドが分かってきます

自分の苦手な部分が分かれば、そのミスを防ぐために対策も出来ます。

私自身が記録をしていた中では、練習で出てくるミスと試合で出てくるミスに若干の違いがあった事も分かりました。

練習ではここが苦手で、試合はここが苦手 など、自身の傾向を把握しておけば、前もって準備をして試合に望むことも出来ます。

③見返す

アーチェリーはその日の調子や天候、使う弓具の状態などによっても感覚が変わることが多くあります。
射型の見た目と感覚が同じようにならない時もあるので、調子の良い時の自分と悪い時の自分を知るために、ノートを使って客観的に「自分を知る」事もひとつの上達ポイントかなと思います。

いい時を維持するために、不安を払拭するために

練習していて「以前はもっと良かったのに…」、「このまま続けて大丈夫だろうか」と思うこともあるかと思います。

そんな迷いや不安が生まれる時にもノートを見返す事で、解決の糸口が見つかるかもしれません。

射型は一度出来れば”完成”するものではありません。
身体の状態や心理状況、様々な要因で変化をする事も多くあり、調子の良い状態を維持する為には管理をしていくことも必要です。

自分が記録したノートで、効率よくレベルアップ

新しい事に挑戦していく中では、以前出来ていたことが出来なくなってしまう事もあるかもしれません。
そんな時に以前の記録を見返せば、どのように取り組んでいたのかを思い出すきっかけになったり、必要な事を見つける材料にもなります。

出来るだけ調子の良い時に行った動きや感覚、悪い時にしていたこと、考えていた事などの記録を残しておく事で、良い状態を保つ為に必要事や悪くなり始めている事に早く気付くきっかけが見つかるかもしれません。

ノートを活用する事で、感覚だけでなく客観的な自分を知り、分析データを蓄積していくことで、より効率的にレベルアップする為の良い材料が揃っていきます。

様々な道具も活用しながら、自分に合うレベルアップ方法を見つけていきましょう!

\ アルミ完成矢もやってます! /

この記事を書いた人


菊地香緒里

プロフィール画像提供:株式会社レオ・プランニング

旧姓:川中。2012ロンドンオリンピック銅メダリスト。70mラウンド元日本記録保持者。
鳥取県出身。近畿大学卒。米子南高校入学とともにアーチェリーを始める。高校生のころ、インターハイ団体と国体で優勝。近畿大学進学後、ロンドンオリンピックで日本女子史上初のメダル獲得を果たす。
卒業後は株式会社ミキハウスに所属し、世界室内で団体優勝、リオデジャネイロオリンピック出場、アジア選手権団体3位、全日本選手権優勝等。退社後はジュニア選手の指導や運営スタッフとして等、競技の普及や発展に尽力している。