こんにちは。Dynasty Premier Playerの佐々木淳二です。
練習に記録会にみなさん忙しいと思いますが…私は夏風邪を引いて寝込んでおりました。
めちゃくちゃ辛かったです…。
全てのパフォーマンスは体調から。体調管理には気をつけたいものですね。
ところで皆さん、試合の臨み方ってどんな風に考えていますか?
日本のアーチェリー競技人口が13,000人いれば、13,000通りの試合の臨み方があると思います。
今日はその1/13,000、私の場合について紹介したいと思います。
Dynasty Blogを執筆している他の選手の考え方が気になりますね!
というわけで、参考になれば幸いです!
■アーチェリーは、打率1割の競技であることを知る
アーチェリーは打率1割(以下)。私はこれをベースに考えています。
打率1割ってどういうこと?というと、
「10試合出場して『今日はうまく行った!』試合は1試合あれば良い方」
ということです。
もちろん、初心者とオリンピックに出るような選手での差はあると思いますが、肌感では大体そんなものかなと思っています。
ちなみに私の場合(実際にデータを取っています)、一番良かった年で17.3%でした。
年間出場10試合だと1割に満たないことがほとんどだと思います。
ちょっと考え方は違いますが、野球だと打率3割でめちゃくちゃすごい!となる訳なので
そう考えると上手くいかないのが当たり前だから、いちいち凹まなくなりますよね。
ですが、「うまくいかないのが当たり前だから凹まず頑張ろう!」という話ではなく、ここからが本題で、
この数字をどう捉えるかという話になります。
試合結果の法則
年間通してそれなりに試合に出てきた身として感じることがあります。
勝手な法則を提唱しますと、
シーズン試合結果は大体【1:8:1】くらいの比率に収まる。ということです。
8:良くはないが、最悪でもない
1:爆風や体調不良でどうにもならない
「今日はうまく行った!」日を増やして「全然ダメ」を無くせばあっという間に上手くなって最高なのですが、
残念ながらそれはとても難しい…というか無理な話です。
爆風でどうにもならない日がコントロール出来ないものであるのと同じように、
自己ベストを出す日も自分でコントロールはできません。
しかし、この残りの「8の内容」は考えようによってコントロールが可能です。
残り「8」をどう捉えるか
試合を終えた後に話してみると、毎回「今日は全然ダメだった」と答える方がよくいらっしゃいます。
おそらく目標にしていたスコアに届かなかったので「全然ダメ」という感想なのでしょう。
しかし、目標スコアに届かない(多くの場合が自己ベスト)=ダメ! としてしまうと、
となり、一気にハードルが高くなりすぎます。
私なんて自己ベストを3年更新できなかったこともあるぐらいですから、
3年良いことなしだとアーチェリーなんてやってられません。完全に苦行です。
まずすべきことは、本当に手も足も出なかった日以外は1:8:1の「8」に分類すること(マイナスと捉えすぎないこと)になります。
どんなにダメでも一つ良いところを見つければそれは「最悪」ではない
「ほどほどの日」「ダメだったけど最悪まではいかない日」など色んな日があると思いますが、みなさん絶対にあるはずです。
1エンド、最悪1射でも「いい感じに射てたわ」というシューティングが。
なんなら爆風でどうにもならない日でも1射くらいあるはずです
1射でもこれがある限り、今日は最悪の日にはなりません。
そしていい感じに射てた1エンド、1射を徹底的に分析しましょう。
” プレッシャーポイントがハマった?ラインが整っていた?張り感が良かった?リリースの抜け方向?ウエイトバランスが良かった?的に集中できていた? “
考えられることはいくらでもあるはずです。(忘れる前にメモしましょう!)
ミスを減らしたいが為に悪いところばかりを考える人が多いですが、
むしろ良かった射を研究し尽くす方が私は大事だと考えています。
フレキシブルに目標を下方修正する
目標スコアベースに考えるとどうしても点数が届かない場合「ダメだった…」となりがちです。
そこで、今日をダメで終わらせない為にできることが
「試合中に目標をガンガン下方修正する」です。
ある程度試合に慣れた方なら試合開始1、2エンド射てば「目標スコアは無理っぽいな…」というのが分かってくると思います。
そこで諦めてしまうのではなく「ならばせめてこのスコアは達成しよう!」の気持ちで目標を5-10点下方修正します。
次のエンドでその目標も厳しそうなら、迷わずさらに下方修正していきます。
試合開始前680目標が最終的に650点になっても構いません。
低くても良いので、今日はハードルを超えたという小さな成功体験を自分の中に作ることを目的にします。
私もいつもやっていますが、
試合前「日本記録超えだー!!」
↓
1エンド終了後「はい無理!下方修正!」
↓
2エンド終了後「ですよね!下方修正!」
↓
(以下お察しください)
毎回この繰り返しです…。
大事なのは「必ずポジティブな面を残して終わること」です。
「そんなに良くなかった日」を「目標は達成できなかったけど、次はいけるかもしれない日」に変えていくことで必ず次に繋がっていきます。
自分もそうやって一歩一歩乗り越えてきました。
ところで私、アーチェリーの時は結構ポジティブなのですが
普段の性格は超がつくほどネガティブなので、どうにかならんかな…と思う日々です。
…どうでもいいですね!
ではまたお会いしましょう!
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佐々木 淳二
現日本チャンピオンで日本記録保持者(50mラウンド707点)。北海道出身。地元・札幌でコンパウンドを始め、活動拠点を東京に移したのち50mラウンド700点アップ、複数回のトーナメント日本記録タイ記録、インドアホワイトバッジ取得と、名実ともに日本を代表するトップ選手のひとりとなる。2020年に全日本ターゲット選手権で初優勝を飾ると翌2021年に連覇を果たした。2021年10月の記録会にて、これまで6年間破られなかった50mラウンド日本記録704点を一気に3点更新する707点を記録、日本中に大きな衝撃を与えた。
Dynastyではアートディレクターとしてデザイン監修も務め、サマーシュートキービジュアルほか、ポップで明快かつ個性的なデザインで業界内外の信頼を集めている。
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