こんにちは!菊地香緖里です。
東京オリンピックが終わり、いよいよ来年はパリオリンピックが開催されます。
皆さんは、選手たちがどのようにオリンピックに臨み、どんな風に会場で試合をしているかご存じでしょうか?
今回は、2012年ロンドンオリンピック、2014年リオデジャネイロオリンピックの経験から、
テレビでは流れない部分で選手たちがどのようにオリンピックへ望んでいるのか、裏側のお話をしたいと思います。
日本のオリンピック出場枠が決まり、出場選手が決まると、選手達は本番に向けて練習を重ね、着々と準備を進めていきます。
“会場へ行く、その前に”
日本代表として大会に望む前に、選手達は国内で壮行会に出席します。
壮行会では、アーチェリー競技だけでなくオリンピックへ出場する様々な競技の選手が参加し、顔を合わせます。
よく、テレビなどでも放映されていますね!
壮行会が終わると、それぞれの競技の試合日程に合わせて、現地への移動を行います。
(競技日程が早い競技は、先に出発している時もあります。)
(※あくまでイメージです)
移動時には、“日本選手団”として他の競技の選手達と一緒にまとまって飛行機に乗り込みます。
通常の試合と同様に、スーツケースと弓具のケースを自分達でゴロゴロと運んで移動します。
試合だけでなく、沢山の荷物を運ぶ体力も必要ですね!
“現地では国をあげて選手団をサポート”
(※あくまでイメージです)
現地へ到着すると、「選手村」という集合施設へ向かいます。
選手村へ向かうまでの移動は、専用のバスが用意され、現地の警察が道を先導してくださいます!
選手達が決められた時間通りに移動が出来るよう、国を上げてサポートしてくださいます。
“選手村はなんでも揃ってる!”
選手村にはオリンピックに出場する選手・役員が集まり、安全に守られた中で生活が出来るよう、厳しいセキュリティチェックがあります。
選手村へ到着すると、選手達はセキュリティチェックを通過し、国ごとに指定されたマンションに宿泊します。
選手村は、宿舎以外にも食堂、トレーニングジム、病院などオリンピックに参加し生活を送るために必要な施設が一つに集まった”集合団地”のような場所です。
なんと、コンビニや美容院、ネイルサロンなどもあります!
(※あくまでイメージです)
そしてなんと、選手はこれらのほとんどの施設を”無料”で利用出来るんです!すごいー!
(一部、お土産屋さんやコンビニなどはお金を払って利用します。)
宿泊先では、マンションの1室に複数人で泊まります。
アーチェリー競技だけで入る場合もあれば、他の競技の選手と一緒に入る場合などもあり、オリンピックが終わるまで選手や役員の方とで共同生活を行います。
毎日寝ても起きてもチームメイトと顔を合わせるので、私は家族のようなアットホームな雰囲気で過ごしていました!
マンションのロビーでは、各競技の試合が日替わりでテレビ放映されていたり、選手の誕生日が張り出されていたり、たくさんの方に応援されて試合に望むんだな…と実感します。
選手村の中には各国の母国語を話せるボランティアの方が沢山いらっしゃり、通訳や困り事などもすぐサポートして下さるので安心です!
”選手団の数だけ、食事は充実!”
(※あくまでイメージです)
食事は、選手村の中にある「食堂」まで歩いていき、バイキング形式で好きなご飯を自分で盛り付けて食べます。
食堂には様々な競技の世界中のオリンピック選手が集まるので、テレビで見るような選手も沢山見かけました。
食事は世界各国の料理が用意され、パンやご飯、野菜、メインの他にもフルーツやデザートまで不自由なく食べる事が出来ます。
(※あくまでイメージです)
海外では生野菜が少ない事も多く、私は疲労回復・ビタミン摂取の為に野菜の代わりにフルーツを意識して摂っていました。
開催地にしかない現地のフルーツやアイスがある事も楽しみの一つでした!
このように、選手達は試合に集中出来るよう整えられた生活環境で共同生活をしながら試合へ望みます。
“そして、会場へ”
(※あくまでイメージです)
選手村から会場へ向かうには、主にバスで移動をします。
会場に着くと、選手達はそれぞれの試合スケジュールに合わせて練習や調整を行います。
“厳しいセキュリティと規定”
(※あくまでイメージです)
オリンピックでは、使う道具や服装などの露出ロゴのサイズや個数など、通常の大会と違って細やかな規定が多いので、決勝ラウンドに進む際には服装と持ち物を厳しくチェックされます。
メディア露出ができない部分にはその場で上からテープを貼ったり…大変です!😢
“国内では感じたことのない雰囲気でワクワク!”
(※あくまでイメージです)
そして、実際の競技場では、特設の観覧席やメディアレーン、沢山のレールやカメラなど、普段の大会とは雰囲気が違い、ワクワクします!
私の言葉で例えるなら…
“大型の国体・カラフルバージョン!”
みたいな感じです!(笑)
普段の大会との大きな違いは、やはり応援の数やメディアの数、サポートの体制など様々な部分が違います。
また、会場の雰囲気だけでなく、日本と時差がある場合もあるため、各自で体調管理や時差調整も行いながら、その国々の環境に柔軟に対応して試合に望みます。
世界で戦うためには、アーチェリーの技術だけでなく、生活面でも様々な状況に対応出来る生活力も兼ね備えている必要があります。
オリンピックならではの環境もある中で、独特の雰囲気や緊張感を味わいながら、大会までに懸けてきた思いや力を出し切る選手達を応援したいと思います!
\ 日本代表選手愛用Vバー! /
プロフィール画像提供:株式会社レオ・プランニング
旧姓:川中。2012ロンドンオリンピック銅メダリスト。70mラウンド元日本記録保持者。
鳥取県出身。近畿大学卒。米子南高校入学とともにアーチェリーを始める。高校生のころ、インターハイ団体と国体で優勝。近畿大学進学後、ロンドンオリンピックで日本女子史上初のメダル獲得を果たす。
卒業後は株式会社ミキハウスに所属し、世界室内で団体優勝、リオデジャネイロオリンピック出場、アジア選手権団体3位、全日本選手権優勝等。退社後はジュニア選手の指導や運営スタッフとして等、競技の普及や発展に尽力している。