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DynastyOfficialBLOG 「アーチェリーと呼吸 」小笠原琢磨

       
アーチェリー記事

こんにちは!愛知産業大学コーチの小笠原琢磨です!

よく「狙ってるときの呼吸ってどうすればいいですか」と聞かれることがあります。

呼吸は日常生活のなかではほとんど無意識に行っているものですが、
競技の中で、ふとした瞬間に呼吸に意識がいってしまう経験が誰しもあると思います。

詳しく書くとすごく長くなってしまうので、今回は”軽く””簡潔”に呼吸について触れたいとおもいます。

いつも聞かれたときの答えは「意識をしない自然な呼吸ができればいいですが、できなければ意識して呼吸するように」と答えます。

僕自身も中学生やあまり上手くない時に、呼吸を止めて射っていた頃がありました。
エイミングが長くなると酸欠になり、身体が動かず上手く射てなかったのです。

どんなスポーツでも日常生活のような「無意識な呼吸」がパフォーマンスに繋がると言われています。
ですが、「意識した呼吸」もパフォーマンスに繋がると考えています。
例えばピラティスやヨガなどは「呼吸法」と呼ばれるものを大事にしていますが、このような「意識的な呼吸法」はアーチェリーでも同じに重要だと言えると思います。

まず、「無意識な呼吸」について考えてみましょう。
酸素は筋肉を動かすために必要であり、私たちが運動をしている間は血中の酸素が使われます。
アーチェリーでも例外ではなく、エイミングしてる最中、ドローイングしてる最中、あらゆる場面で酸素は使われています。
「無意識な呼吸」ができていれば、筋肉に絶え間なく酸素を送り込むことができ、良いパフォーマンスにつながると考えています。

また、フィジカル的なパフォーマンスだけでなく

成績への不安感に由来する身体反応(筋肉の緊張、視野の狭窄、注意力の散逸)は、選手が失敗する可能性を高めてしまう。

競技前に呼吸法を実践すれば、不安の解消に役立つ。
鼻から息を吸って吐き出せば(鼻呼吸)、心を落ちつかせる効果がある。
鼻呼吸は息が長くなりやすく、たっぷりと深く呼吸できるようになるという。
たっぷりと深い呼吸をすれば、身体の基本的な機能を司る副交感神経系が刺激され、リラックス効果も高まる。

※参考文献 学術誌『スポーツ医学オープンアクセスジャーナル』

という論文結果もあるように、試合中だけでなく試合前の緊張などのメンタル面のパフォーマンスにも役立つのです。

では、「意識した呼吸」について考えてみましょう。
アーチェリーでの「意識した呼吸」とはエイミングに入る前にちゃんと酸素を身体に送り込んでおくことにあると思っています。アーチェリーにおいて狙うというのは非常に大切なことです。

緊張から浅い呼吸になってしまい、脳に酸素が行き渡らないと
「クリッカーをうまく切れない」「狙いが定まらない」などアーチェリーにおいて最も大切な場面でミスを誘発してしまいます。

そうならないためにも、セットアップしてドローイングに入るときに息をしっかり吸ってみるなど「意識した呼吸」をタイミングを決めて行ってみましょう

自分が指導してるなかでたった一つ「呼吸を意識する」ということだけで、点数が飛躍的に上がったということもありました。

一度考え出すと難しい「呼吸」について軽く触れさせていただきました。
参考になりましたでしょうか?

ぜひ一度、「自分の呼吸」について考えてみてくださいね。
あ、今「呼吸」してますか?

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この記事を書いた人


小笠原琢磨

愛知産業大学職員。静岡県出身。同学卒。アーチェリー選手であった父の勧めで中学1年生のとき競技を始める。キャデット部門(小・中学生部門)のころ全日本キャデット選手権優勝。高校進学後、新潟国体優勝、アジアグランプリ出場等、数々の主要大会で輝かしい成績を収めるが、同2年生のころ右肘を故障。愛知産業大進学後、左右転向し、選手としてナショナルチームや世界室内選手権の選考会に出場する傍ら、同学チームのコーチを務めた。卒業後は同学専任のコーチとして女子王座入賞、インカレ入賞、U-20入り等に導く。また、自身と同様に左右転向をせざるを得なかった選手を全国大会へ復帰させ、そのノウハウは専門誌でも掲載された。