CLOSE

Online Store

DynastyOfficialBlog「新品の弓具セットアップからチューニング」大貫渉

       
アーチェリー記事

こんにちは、大貫渉です。

前回は「消耗品の管理」についてお話ししました。

DynastyOfficialBlog「消耗品の管理について」大貫渉

今回は僕が新しいハンドルやリムを購入してから、実際に試合で射てるようになるまでにどのようなことをしているのか
皆さんにお話ししたいと思います。

ハンドルはまず分解

ハンドルは、リムボルト、センターショットを調整する部分の両方のネジを全て外し残っている削りカスやバリを全て取ります

なぜかというと、ハンドルは機械を使ってネジを切っているのでどうしてもネジ穴などにバリが残ってしまいます。
このバリが、その後の調整で動きが悪くなる原因になるかもしれないので必ず分解してバリを取り除いています。

ティラー差は相性

ハンドルを掃除した後にリムをつけてセンターショットを合わせます。
その後にポンドとティラー差を調整していきます。

ティラー差に関して正解はありません。ハンドルとリムの相性、リムの個体差によって適したティラー差は変わります。
目安は2mm〜4mmですが、射ったときに最も振動が少ない差を探して合わせています

パキパキ音の正体

ドローイングをしている最中にリムとハンドルの接合部分の辺りがパキパキ音がなってしまうことがあると思います。

長年使っている場合は汚れが溜まってしまっている場合があるので定期的に掃除をして綺麗な状態をキープしましょう。
最初から鳴ってしまう場合は弦ワックスやCRC5-56を綿棒に取りハンドルとリムが触れる部分に塗って鳴らないようにしましょう。

射つためのパーツをつける

ハンドルにレストを貼り、プランジャーをつけて矢の出具合を合わせます。後ろから見て矢が弦に対して半分くらいでるようにします。

レストを貼る時の注意点は貼る部分を極力触らないということです。

手指には油分が含まれており、接着面を触ってしまうと剥がれやすくなってしまうので、
貼る前にアルコールなどで脱脂をしてその後一切触れないようにして貼りましょう。

その後にノッキングポイントをつけて実射します。(※ノッキングポイントの付け方は割愛します。)

羽が3枚ついた矢と何もついていないベアシャフトを準備します。
30mで両方射ち、2種類の矢が同じに位置刺さるようになるまでノッキングポイントを調整します。

例えば、羽付きの矢に対してベアシャフトが8時方向に行ってしまった場合は、
プランジャーを少し柔らかくしてノッキングポイントの位置を少し下げます。

これで同じ位置に刺さるようになったら準備はおしまいです。
ここからは当たるようになるまでたくさん練習しましょう。

チューニングは一回で終わらない

ただ、チューニングは一度合わせれば終わりではありません。

取り掛けが深くなったり浅くなったり、グリップの形が変わったりすれば力の伝わり方が変わるので再度チューニングが必要です。
意外かもしれませんが弓具に付いているウェイトの量が増減してもチューニングは変わります。

何かが変わればチューニングは変わる。

レベルが高くなればなるほどシビアな部分なのでしっかりと調整して不安材料を無くしましょう!

\ 最新サイトが即納! /


この記事を書いた人


大貫渉

株式会社サガミ所属。2021年日本ナショナルチームメンバー。神奈川県出身。立教大学卒。経験者の父の影響で小学校5年生より競技を始め、中学3年生のとき全日ユース室内準優勝を果たす。高校生のとき全国高校選抜4位。立教大進学後、全日本選手権2位。サガミ所属後、ワールドゲームズ銅メダル獲得。2017年ワールドゲームズで日本人として初のメダル獲得を成し遂げると、翌年イタリア・コルチナでおこなわれた世界フィールド選手権にて日本人史上初の優勝を果たす。フィールドアーチェリー世界最強として国内外のメディアから大きな注目を浴び、その人柄やトーク術から現在でもテレビ番組出演も多数。2021年時点でナショナルチームへは5年連続メンバー入りを果たしており、今後に最も期待のかかるトップアーチャーのひとり。恵まれた体躯と柔和な笑顔からついたイメージキャラクターは「くまのプーさん」。